世界資源研究所(WRI)によれば、2020年3月下旬、ロシアは2050年までの温室効果ガス排出量の削減に向けた長期戦略案を発表した。温室効果ガス排出量が第4位のロシアは排出量を大きく削減することが求められるが、1990年比での削減率を適用したこの計画だと今後2030年までは排出量の増加が続くことになる。ロシアの排出量は1990年代初頭にソビエト連邦が崩壊して以降、著しく減少しており、現在のロシアの排出量は1990年に比べて約半分まで低下している。今回の戦略案の中で、ロシアは4つのシナリオをモデル化したが、最も野心的なシナリオでも今世紀中は炭素ニュートラルには到達しないだろう。戦略案からは以下の3つが読み取れる。1)ロシアの2030年と2050年の予測排出量は、すべてのシナリオにおいて現在のレベルを上回る、2)化石燃料の比率が高いままの電力比率である、3)ロシアは緯度が高いため気候変動リスクが高い。従って同研究所は、ロシアは長期気候戦略を強化すべきだと指摘した。
情報源 | 世界資源研究所(WRI)ニュース |
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国・地域 | アメリカ |
機関 | 世界資源研究所(WRI) |
分野 | 地球環境 環境総合 |
キーワード | 世界資源研究所 | 化石燃料 | ロシア | 気候戦略 | 温室効果ガス排出量 | 気候変動リスク | 炭素ニュートラル | ソビエト連邦 |
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