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 中国科学院、プラスチックを効率的に生分解する好熱菌を発見

発表日:2020.04.29


  中国科学院(CAS)の研究によれば、ポリエチレンテレフタレート(PET)を効率的に分解する有望な微生物を見つけ出すことに成功した。従来の微生物分解プロセスでは、PETを完全に分解するには約6週間かかるうえ、リサイクル容器を攪拌したり、温度や酸素濃度を維持するために空気の泡を注入したりするため大きな電気モーターを必要とするなど、エネルギーを大量に投入する必要があった。同研究では、60℃以上の高温かつ酸素のない環境で増殖する細菌の中から、効率的にPETを分解する細菌株であるC.thermocellumを選択し、この細菌株を豊富に含む溶液にPETの薄い試料を沈めた結果、2週間で試料の約3分の2が炭化水素系化合物に分解された。この細菌株は植物由来の繊維も分解できるため、セルロースとポリエステルの両方を含む繊維廃棄物をリサイクルする可能性も期待できる。

情報源 中国科学院(CAS)ニュース
国・地域 中国
機関 中国科学院(CAS)
分野 ごみ・リサイクル
キーワード セルロース | PET | 中国科学院 | ポリエステル | ポリエチレンテレフタレート | 炭化水素系化合物 | 細菌株 | 微生物分解プロセス | C.thermocellum | 繊維廃棄物
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