欧州連合(EU)は、主要な交通輸送プロジェクト140件に約22億ユーロを投入し、全加盟国の経済回復を支援する。鉄道輸送分野は特に重視されており、バルト諸国を欧州の鉄道網に統合する等の国境を越えた鉄道路線の敷設、港湾および空港への接続を含めた鉄道インフラの強化、および欧州統一の列車制御システムへの更新等による安全性の向上、移動時間の短縮等が計画されている。内陸水路輸送は、道路網や鉄道網の輸送量拡大とマルチモーダル接続を推進することで強化する。海運分野は、LNG燃料を使用できるように近海輸送用の船舶の改造や、停泊中の船舶からの排出ガスを削減するための港湾への陸上電源の設置等を行う。道路交通分野では、EV充電設備を17,275カ所増設し、天然ガス燃料や電気バスの導入等を行う。これらの交通輸送プロジェクトの予算により、EUは欧州グリーンディールで定められた気候目標を達成していく。