国立科学財団(NSF)が助成した研究によると、米国ニューイングランド地方の森林による大気中からの炭素吸収率が、1992年から2015年までの間に約2倍に増加していることが明らかになった。炭素蓄積量の増加の多くは、樹齢約100年を迎えたオークの樹木の成長に起因するものとしているが、最近では気候変動による気温の上昇と成長に適した季節の長期化によって、炭素蓄積量は増加している。また、研究が行われた地域では、降水量や大気中の二酸化炭素が増加した他、オゾン、硫黄、窒素などの大気汚染物質が減少して森林のストレスが軽減された結果、樹木の成長速度が速くなっていた。樹齢200年を迎える樹木でも成長が鈍化している様子は見られないが、樹齢によって樹木の成長特性が変化する可能性はあるため、現在の状況がそのまま将来の森林の状況を示すとは言い切れず、さらなる研究が必要である。
情報源 | 国立科学財団(NSF)ニュース |
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国・地域 | アメリカ |
機関 | 国立科学財団(NSF) |
分野 | 自然環境 環境総合 |
キーワード | 二酸化炭素 | 森林 | 気候変動 | 大気汚染物質 | 大気中 | 国立科学財団 | 炭素蓄積量 | 炭素吸収率 | 米国ニューイングランド地方 | 森林のストレス |
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