世界資源研究所(WRI)は、自然に再生させた森林の二酸化炭素(CO2)吸収量はこれまで大幅に過小評価されており、森林を自力で再生させることが気候変動対策の秘密兵器になる可能性があると「ネイチャー」誌に掲載された研究を紹介した。気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の推定値と比較すると、若い森林の炭素吸収率は32%、熱帯林では50%過小評価されていた。伐採された土地に植樹して再生させる植林とは異なり、森林を自然に再生させることで、2050年までに毎年89億トンのCO2を吸収できる可能性がある。これは、毎年大気中に排出されるCO2の23%に相当する。現在、森林が吸収している炭素量は約30%とされており、それに23%上載せできる形となる。若い森林が吸収するCO2の量は地域によって大きく異なっており、西・中央アフリカの熱帯地域が最も高く、中央ヨーロッパや中東が最も低い。炭素蓄積率は通常、温暖で湿潤な気候の国で高くなるが、ひとつの国の中でも数倍の差が生じる場合がある。
情報源 | 世界資源研究所(WRI)ニュース |
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国・地域 | アメリカ |
機関 | 世界資源研究所(WRI) |
分野 | 地球環境 自然環境 環境総合 |
キーワード | 二酸化炭素 | 森林 | 世界資源研究所 | 植樹 | 政府間パネル | 自然 | 気候変動対策 | ネイチャー | 炭素吸収率 | 炭素蓄積率 |
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