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 「生態系と生物多様性に関する経済学」プロジェクト、新たな報告書を公表

発表日:2009.11.13


  生物多様性と生態系サービスについて経済的な価値を分析する「生態系と生物多様性に関する経済学(TEEB)」プロジェクトの最新の報告書が公表された。今回の報告書は、政策担当者や政治家向けのもので、生態系の機能や価値を様々な具体例を通して提示。例えば、ベトナムではマングローブ林の保護・植樹のためのコスト110万ドルが、堤防の維持費用730万ドルの節約につながっている。また、世界の保護地域の保全には約450億ドルが充てられているが、自然の果たしている機能は年間5兆ドル(CO2の吸収、飲料水の保全、洪水防止等)に達する。これまで自然やその機能について経済的な収支は十分考慮されてこなかったが、報告書では各国政府に、生態系や生態系サービスの保護を促進するために財政的な支援を行うよう勧告。自然環境の多様な価値を認識し尊重することを政策の重点にすべきだとしている。なお、TEEBはドイツと欧州委員会の提案により2007年にスタートしたプロジェクトで、現在は国連環境計画(UNEP)の下で実施されている。

情報源 ドイツ連邦環境省(BMU) プレスリリース
国・地域 ドイツ
機関 ドイツ連邦環境省(BMU)
分野 自然環境
キーワード 生物多様性 | ドイツ連邦環境省 | BMU | 生態系サービス | UNEP | 政策 | 経済学 | コスト | TEEB
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