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 国立科学財団、海洋温暖化が貝類の生存を脅かしていると警告

発表日:2020.09.16


  国立科学財団(NSF)が助成した研究によると、海洋の温暖化により、ホタテ貝、アオイガイ、ハマグリなどの貝類が温かい海域へと追い込まれており、その生存が脅かされていることを明らかにした。マサチューセッツ州沖の底生無脊椎動物50種の60年間におよぶ記録を調査したところ、ジョージズ堆と大陸棚の外側から約80%が姿を消していた。大陸棚の外側は深くて冷たい避難場所となるが、より浅い海域に種の分布が縮小していた。水温の変化を避けて移動する魚類とは異なり、これらの生物は幼生時には泳力が弱く、海流によって流され、成熟するとその場に留まる特徴がある。海洋温暖化でこれらの種は春や夏の早い時期に産卵するようになるため、通常の産卵期とは異なる風や海流に曝され、幼生は水温が高い陸地側に押しやられて生き残る可能性が低くなる。生き残ったものはその場に留まって成熟し、温かい水温によって産卵期が早まるという負のループに陥り、生息域がさらに縮小する。

情報源 国立科学財団(NSF)ニュース
国・地域 アメリカ
機関 国立科学財団(NSF)
分野 地球環境 自然環境 環境総合
キーワード 貝類 | 大陸棚 | 国立科学財団 | 海洋温暖化 | マサチューセッツ州沖 | 底生無脊椎動物 | 産卵期 | 温かい海域 | ジョージズ堆 | 温かい水温
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