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 アメリカ国立科学財団、南極氷床の過去の歴史に関する調査結果について解説

発表日:2022.02.14


  アメリカ国立科学財団(NSF)は、同財団が支援した、約2,000万年前の南極大陸の氷床における変遷の研究について、解説した。同研究により、気候の影響を受けやすい西南極氷床(WAIS)が、これまで知られていたよりも800万年早く存在し、地球の海面水位に大きく寄与していたことが明らかになった。中新世初期にあたるこの時期、地球は温暖な気候と寒冷な気候の両方を経験した。大気中の二酸化炭素濃度は、現在のペースで温室効果ガスの排出が続いた場合に、2100年に予想される濃度と同じであり、温暖な気候の時期では、海面が現在の南極大陸の氷がすべて溶けるのに相当する、最大60メートルまで上昇した。WAISが完全に溶けてしまった場合、世界の海面は約4.6メートル上昇し、世界中の何百万人もの人々が避難することになる。同研究は、地球の温暖化や南極大陸の氷床の融解に伴う、将来の地球の海面水位を正確に予測するために使用される気候モデルに、不可欠なデータを提供するものとなった。

情報源 アメリカ国立科学財団(NSF)ニュース
国・地域 アメリカ
機関 アメリカ国立科学財団(NSF)
分野 地球環境
キーワード アメリカ国立科学財団 | 海面上昇 | 気候モデル | 氷床 | 海面水位 | 中新世 | 南極大陸 | 西南極氷床 | 避難
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