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 アメリカの科学者チーム、40万年前の温暖期の海面上昇は従来の推定より少なかったと発表

発表日:2012.03.14


  アメリカ・コロンビア大学のレイモ博士らの研究チームは、40万年前の温暖期の海面上昇は、従来の推定より少なかったとする研究結果を発表した。北アメリカ大陸では、氷河期に氷床の重さで大陸中心部が沈降する一方、大陸の縁辺部(バハマ諸島やバミューダ諸島)では隆起が生じ、逆に、氷床が融解した温暖期には、大陸は隆起し、縁辺部は沈降したとされている。研究チームは今回、バハマ諸島で、海面から70フィート(21m)の高さがある、かつての海岸堆積物から成る地層(崖)を調査。その結果、温暖期にこの地域が沈降したことを考慮すると、当時の海面(海水準)は、従来の推定の1/3程度となる、現在から20~43フィート(6~13m)ほどの高さにあったと推測した。現在公表されている、今日の地球温暖化による2100年までの海面上昇の予測値には大きな幅があるが、今回の研究のように氷床の融解に伴う地殻沈降等の影響を加味することで、より正確な海面上昇予測につながるという。

情報源 アメリカ国立科学財団(NSF) プレスリリース 
国・地域 アメリカ
機関 アメリカ国立科学財団(NSF)
分野 地球環境
キーワード 地球温暖化 | アメリカ国立科学財団 | NSF | 海面上昇 | 氷床 | 融解 | 大陸 | バハマ | 沈降 | 海岸堆積物
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