「北グリーンランド氷床深層掘削(NEEM)」計画の下、14ヶ国の科学者から成る研究チームが、氷床を掘り進めて深さ8300フィート超の岩盤に到達し、最終間氷期の氷床コア(氷床の筒状のサンプル)の採取に成功した。この氷床コアは、急激な温暖化期における地球の変化に関する貴重なデータを提供し、今後の正確な気候モデルの作成、ひいては気候変動への適応に重要な役割を果たすとみられる。グリーンランドは何千フィートもの厚さの氷床で覆われている。氷床は膨大な時をかけて形成された雪氷層の重なりから成り、その雪氷層から形成当時の気温や湿度、温室効果ガスの濃度といった大気の状況を示す情報が得られる。今回掘削した氷床コアは約11万5000年~13万年前の間氷期のもので、地球の温度が現在より華氏5度高く、海面が約15フィート(約4.6メートル)高かったと考えられている。掘削した地点はこの時期の氷層が厚く、形成当時に近い状態で残っていることから、2009年6月に掘削を開始し、今回の成功に至った。
情報源 | アメリカ国立科学財団(NSF) プレスリリース |
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国・地域 | アメリカ |
機関 | アメリカ国立科学財団(NSF) |
分野 | 地球環境 |
キーワード | 地球温暖化 | 気候変動 | 温室効果ガス | アメリカ国立科学財団 | NSF | 氷床 | グリーンランド | 氷床コア | 間氷期 | 掘削 |
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