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 アメリカ国立科学財団、世界の河川における前例のない変化を報告

発表日:2022.09.12


  アメリカ国立科学財団(NSF)の支援を受けて行った研究により、過去40年間、人類が河川の土砂運搬に前例のない大きな変化をもたらしてきたことが明らかになった。河川の堆積物は下流域や河口域の生物に生息地を提供し、農地に栄養分を補給し、三角州や海岸線に砂を供給して気候変動による海面上昇を緩和している。河川が運ぶ土砂の量は一般に、雨量や地滑り、植生の有無など、流域の自然プロセスによって決定される。ダムの建設や土地利用の変化などの人間活動が土砂の流れを変え、こうした自然のプロセスを圧倒し、気候変動の影響を凌駕している。20世紀に北米、欧州、アジアなどで広範囲に行われたダム建設により、河川から海への土砂の運搬量は建設前に比べ、49%減少した。南米とオセアニアの大河には300以上のダム建設が計画されており、その中には世界で最大級の土砂を運ぶアマゾン川が含まれている。ダムがどのように土砂を保持し、土地利用がどのように下流の侵食を増加させているかを研究することは、環境に関する計画決定や管理政策に不可欠である。

情報源 アメリカ国立科学財団(NSF) ニュース
国・地域 アメリカ
機関 アメリカ国立科学財団(NSF)
分野 水・土壌環境
キーワード 気候変動 | アメリカ国立科学財団 | 河川 | 海面上昇 | ダム | 生息地 | 堆積物 | 海岸線 | 土砂運搬 | 三角州
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