フランス生物多様性庁(AFB)は、富栄養化に関して、集積された科学的知識をまとめる取組(ESCo)の報告書を公表した。これは公共政策の支援を目的として、文献調査を基に富栄養化に関する現在の科学的知識を複数分野にわたって総括したもので、フランスの国立科学研究センター(CNRS)や海洋開発研究所(Ifremer)などの専門家約40人が参加した。富栄養化は、河川や湖沼に流入する窒素やリンが過剰となる現象で、有害なシアノバクテリアや藻類の異常発生(緑潮)が問題となる。今回のESCoでは、富栄養化の原因や発生状況、リスクの予測可能性、対策の戦略などを明確にすることに注力した。結論として、富栄養化リスクの特性分析と予測のため、陸と海の連続(上流から下流へ)全体を考慮すること、気候変動を考慮に入れることの重要性が示された。数学モデルの効用や、窒素とリンを考慮した統合的管理の重要性も指摘された。この結果は、今後の科学的研究、たとえばリスク分析方法や学際的研究方法の開発などにも役立つという。
情報源 | フランス生物多様性庁(AFB) プレスリリース フランス国立科学研究センター(CNRS) 報告書概要「富栄養化」(PDF:4,409KB) |
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国・地域 | フランス |
機関 | フランス生物多様性庁(AFB) |
分野 | 水・土壌環境 |
キーワード | 気候変動 | リン | リスク | 河川 | 湖沼 | 窒素 | 富栄養化 | フランス生物多様性庁 | AFB |
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