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 アメリカ国立科学財団、メキシコ湾原油流出事故における分散剤と微生物の相互作用について緊急調査を助成

発表日:2010.05.21


  アメリカ国立科学財団(NSF)は、メキシコ湾海底油田事故への対策として使用されている分散剤が、微生物に及ぼす影響を解明するため、科学者による緊急調査を助成する。2010年4月20日のメキシコ湾海底油田事故では、大量の原油流出に対応するため、各種界面活性剤を含む大量の分散剤が使用された。従来の研究では、界面活性剤による油の分解効果は一定ではなく、また湾内の微生物による原油の分解能力についてもほとんど解明されていない。原油には、化学構造や性質の異なる数千種の化合物が含まれるが、微生物によって、好んで食べる(分解する)化合物の種類も様々である。研究チームは、微生物が自ら産生する天然の界面活性剤と人工的な分散剤との相互作用を調査し、各種の分散剤が微生物に与える影響を、分子レベルで炭化水素の減少を捉えることにより解明する。実際の流出事故において、石油の組成、微生物、分散剤のそれぞれの変化を同時に調査することで、分散剤の生分解に及ぼす影響を解明できると期待される。

情報源 アメリカ国立科学財団(NSF) プレスリリース
国・地域 アメリカ
機関 アメリカ国立科学財団(NSF)
分野 水・土壌環境
キーワード 微生物 | アメリカ国立科学財団 | NSF | メキシコ湾 | 界面活性剤 | 油流出 | 油分解 | 分散剤 | 生分解 | 原油
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