アメリカ国立科学財団(NSF)の助成を受けたアメリカの科学者らは、微生物による嫌気的メタン酸化反応が淡水湿地からのメタン排出を調整しているとする研究成果を報告した。淡水湿地は地表面のごく一部を占めているに過ぎないが、自然起源のメタンでは最大の排出源となっている。科学者らは、淡水湿地における微生物による嫌気的メタン酸化反応プロセスを解明するため、フロリダ州の淡水泥炭地、メイン州の有機物に富む沿岸湿地、ジョージア州沿岸の潮汐淡水湿地の3か所で、複数の季節をまたがりサンプリングを行った。その結果、嫌気的メタン酸化反応は淡水湿地からのメタン排出の調整において従来考えられていたよりも重要な役割を果たしており、この排出調整プロセスがなければ、淡水湿地からのメタン排出は30~50%も高くなることが示されたという。科学者らは、「この研究は地球規模のメタン収支についての新たな知見を加えるもので、将来の温室効果ガスのモデル構築にも影響を及ぼすだろう」としている。
情報源 | アメリカ国立科学財団(NSF) プレスリリース |
---|---|
国・地域 | アメリカ |
機関 | アメリカ国立科学財団(NSF) |
分野 | 地球環境 水・土壌環境 |
キーワード | 微生物 | 温室効果ガス | アメリカ国立科学財団 | NSF | メタン | 湿地 | 嫌気的 | 酸化反応 |
関連ニュース |
|