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 アメリカ環境保護庁、オゾン層保護で2200万人の白内障が回避可能と予測

発表日:2010.07.30


  アメリカ環境保護庁(EPA)は、モントリオール議定書に基づくオゾン層保護対策により、1985年から2100年の間に生まれるアメリカ人のうち2200万人以上が、紫外線による白内障(眼の水晶体が白濁する病気)の発症を免れる見込みとする報告書を公表した。オゾン層が破壊されると、地表に到達する紫外線量が増え、皮膚ガンのほかに白内障も引き起こす。現在アメリカには、40歳以上の白内障患者が2000万人以上いるが、治療費が高く、直接医療費は年間68億ドルにのぼるという。アメリカでは8月が「白内障啓発月間」とされており、EPAの担当者は「今回の月間開始にあたり、オゾン層保護対策が皮膚ガンのみならず、白内障発症防止にも効果があることを科学的データとして発表できるのはうれしい」と述べた。モントリオール議定書は、オゾン層破壊物質の段階的削減と最終的な廃絶を目指し、1989年に発効。現在、締約国(196ヶ国)各国の取り組みにより、オゾン層は2065年以降、1980年以前のレベルに回復するとみられている。

情報源 アメリカ環境保護庁(EPA) プレスリリース
国・地域 アメリカ
機関 アメリカ環境保護庁(EPA)
分野 地球環境 健康・化学物質 大気環境
キーワード オゾン層 | アメリカ環境保護庁 | EPA | モントリオール議定書 | 紫外線 | オゾンホール | 白内障 | 皮膚ガン
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