国連環境計画の世界自然保護モニタリングセンター(UNEP-WCMC)は、世界の生物多様性情報を統合したデータベース「生物多様性統合アセスメントツール」(IBAT)を開発した。IBATは、世界各地の生物多様性や重要生息地に関する具体的情報を提供するもので、これを用いて、政府、開発銀行、企業等が、開発戦略やプロジェクトの立案段階で、生物や生態系に対するリスク評価を行うことができる。現在、生物多様性に関するデータは多数あり、無数のウェブサイトや研究機関に散在している。IBATはこれを統合し、読み解き、共有化を図ったもので、UNEPのほかに、バードライフ・インターナショナル、コンサベーション・インターナショナル(CI)、国際自然保護連合(IUCN)の4つの自然保護団体が共同で実施している。また、IBATの幅広いビジョンを実現するため、UNEPらは今後も協力者を増やそうとしており、公共、民間、地域開発の部門から、特に環境保護や開発計画に関わる機関の参加を呼びかけている。