国連環境計画(UNEP)は、2010年8月19日の世界人道の日に、「人道支援活動に環境配慮を組み入れるための資料センター」をウェブ上に開設した。自然災害や紛争の際の人道支援活動では、避難所設置のための木材伐採や、医療廃棄物の不適切管理による環境汚染など、環境配慮が不足したために生活基盤である環境を損ない、将来的な危険を拡大する例がある。そこでUNEPでは、人道支援活動に環境配慮を組み入れるため、実用的な情報をまとめたウェブサイトを新設。同サイトの情報は、活動の指針、教材、ケーススタディ等のツールを集めたハンドブックとして活用でき、すでに20以上の組織の150を超える資料が、部門や課題ごとに分類して掲載されている。その中には、飛行機よりも船で物資を送るなど、人道支援活動に環境への配慮を加味することで費用対効果が改善された実践例もあるという。同サイトのURLは、http://postconflict.unep.ch/humanitarianaction。