「世界水の日」の3月22日、経済協力開発機構(OECD)のグリアOECD事務総長は、各国政府に対し、人々の健康と環境をまもるため、きれいな水への投資を促すコメントを発表した。発展途上国では、水系感染症を治療する余裕がほとんどなく、各国政府や国際社会は、ミレニアム開発目標が掲げている水および衛生インフラの整備を達成するために、毎年100~300億米ドルの不足を解消しなければならない。一方、各国政府にとって、基本的な水供給および衛生サービスの実現は、整備コストを数倍も上回る節約効果があり、有効な投資になるという。OECDの最新の報告書は、排水をより効果的に処理し、水質を改善することも大きな利益を生み出すうえ、このような投資による利益を人々が認識することによって、水と衛生の改善が政治課題の上位に浮上するとしている。報告書はまた、政策立案者に対し、費用対効果の分析に基づき投資戦略を策定し、汚染者負担および利用者負担の原則を実施するよう提言し、世界にとって最重要かつ長期的な課題である水への関心を促している。