CO2以外の温室効果ガスを削減することで気候変動のペースを緩和できるとの研究結果を、アメリカ海洋大気庁(NOAA)の科学者らが『ネイチャー』誌オンライン版に発表した。昨今の地球温暖化は、化石燃料の燃焼による人為的なCO2排出が主な要因であり、こうしたCO2の一部は何千年も大気中に留まることから、温暖化効果を安定化するだけでも約80%のCO2排出削減が必要とされている。一方、CO2以外の温室効果ガスの中には、大気中の寿命がCO2より短いものもあり、それらの排出削減によって温暖化への影響力(直接放射強制力)が短期間で低下し、より早期に温暖化を緩和することが期待できる。今回、NOAAでは、CO2以外の温室効果ガスである、メタン、一酸化二窒素、オゾン層破壊物質などの排出削減効果を分析。その結果、これらの排出を約80%削減することで、今後数十年で温暖化を緩和する効果が期待できることが分かった。ただし、人間活動に大きな変化がない限り、実際にCO2以外の温室効果ガスを大幅に削減することは難しく、CO2排出削減と併せて推進すべきとしている。
情報源 | アメリカ海洋大気庁(NOAA) プレスリリース |
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国・地域 | アメリカ |
機関 | アメリカ海洋大気庁(NOAA) |
分野 | 地球環境 |
キーワード | CO2 | NOAA | 地球温暖化 | 温室効果ガス | メタン | フロン | 化石燃料 | アメリカ海洋大気庁 | 一酸化二窒素 | 放射強制力 |
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