アメリカ海洋大気庁(NOAA)等の科学者らは英科学誌「ネイチャー」で、化石燃料からのメタン排出量は従来の推定より最大60%高いとする研究結果を発表した。同研究では従来の約100倍もの膨大なデータベースを用い、化石燃料開発、地質学的要因、微生物活動、バイオマス燃焼によるメタン排出量を分析した。その結果、全排出源からのメタン排出量は年間6億2300万トンで、このうち化石燃料開発による排出は1億3200万~1億6500万トン(20~25%)を占めており、従来の研究結果より20~60%高いことがわかったという。メタンはCO2に次ぐ温暖化の要因で、化石燃料産業のメタン排出削減は温暖化対策のコスト効率の良い戦略となりうると研究者らは指摘している。一方、同研究では微生物関連(農業、湿地、埋立処分場、牛等)のメタン排出が年間のメタン総排出量の58~67%にのぼることも示され、2007年以降観測されている世界のメタン排出量増加に関し、化石燃料産業が直接的な原因とはいえないとする他の研究結果を裏付けているという。
情報源 | アメリカ海洋大気庁(NOAA) プレスリリース |
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国・地域 | アメリカ |
機関 | アメリカ海洋大気庁(NOAA) |
分野 | 地球環境 大気環境 環境総合 |
キーワード | NOAA | 微生物 | 地球温暖化 | 温室効果ガス | メタン | 化石燃料 | アメリカ海洋大気庁 | 排出量 |
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