欧州環境局は、炭素回収・貯留(CCS)技術が、アンモニアや窒素酸化物、粒子状物質など特定の汚染物質の排出を増やす可能性があり、CO2排出削減などの導入効果とのトレードオフを考慮することが重要であるとの新たな報告書を発表した。報告書によると、CCS技術を用いた施設(発電所等)では、通常型より15-20%多くエネルギーを要するため、燃料消費量も増え、汚染物質の施設からの「直接排出」と、追加燃料の採取や移送による「間接的排出」がともに増加するという。報告書では、潜在的な効果と汚染物質の排出とのトレードオフを特定するとともに、3つのシナリオを検討。2050年までのケーススタディによって、欧州でCCSが幅広く実施された場合の汚染物質排出の潜在的影響を示している。ただし、報告書では、EUが低炭素経済へ移行するまでの今後数十年間、CCS技術は、つなぎの技術として重要であり、2050年までに温室効果ガスの80~95%削減というEUの長期目標を妨げてはならないとしている。(発表日2011年11月17日、最終変更日2011年11月22日)
情報源 | 欧州環境局(EEA) プレスリリース 欧州環境局(EEA) 技術報告書 No.14/2011「炭素回収・貯留(CCS)からの大気汚染物質の影響」 |
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国・地域 | EU |
機関 | 欧州環境局(EEA) |
分野 | 地球環境 大気環境 |
キーワード | CCS | CO2 | NOx | 大気汚染 | PM | EEA | 低炭素 | アンモニア | 炭素回収・貯留 | 欧州環境局 |
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