欧州環境局(EEA)と欧州委員会共同研究センター(JRC)は、複数の環境要因による複合的な健康リスクの研究が必要だとする報告書『環境と人の健康』を公表した。報告書によると、欧州では環境政策が奏功し、大気や水、食品中の汚染物質が減ったため、市民の寿命が延び、健康状態も良くなった。しかし、依然として大気汚染ががんや心臓疾患、呼吸器疾患の原因になっていることが明らかになったほか、新しい化学物質の増加や生活パターンの変化による新たな健康リスク(肥満や心臓血管障害、糖尿病、がんなど生活習慣に起因する健康影響等)も生まれている。特に子ども、貧困者、高齢者といった社会的弱者が生活の中で接する複数の環境要因の複合的影響を詳しく研究する必要があるという。また、社会的地位の低い人は住環境も悪いことが多く、そのために健康を害するおそれがあるなど、環境条件の不均衡が健康格差につながっている可能性があるとしている。一方、緑地などの自然環境との接触は心身ともに大きなメリットがあることも強調している。
情報源 | 欧州環境局(EEA) プレスリリース |
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国・地域 | EU |
機関 | 欧州環境局(EEA) |
分野 | 健康・化学物質 大気環境 環境総合 |
キーワード | 化学物質 | 大気汚染 | EEA | JRC | 環境政策 | 欧州委員会共同研究センター | 自然環境 | 健康リスク | 健康影響 | 欧州環境局 |
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