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 国連環境計画、渡り鳥などの移動拠点が世界的危機にあるとボン条約会議で報告

発表日:2011.11.21


  国連環境計画(UNEP)は、ノルウェーのベルゲンで開催中の「移動性野生動物種の保全に関する条約」(ボン条約)第10回締約国会議で、移動性動物が移動する際の拠点の多くが人間による開発や資源利用等によって危機にあるとする報告書を発表した。この報告書では、長距離を移動する渡り鳥やコウモリにとって重要な湿地や休息場所が20世紀に50%以上減少したことや、沿岸開発の急増によって2050年までに温帯及び熱帯の沿岸域の91%が影響を受けると予想されていることなど、陸・海・空域における様々な危機的状況を指摘。また、これまでの国際協力の成功例を紹介した上で、特に移動性動物の各拠点と移動経路とをつなぐ生態的ネットワークの保護に向けた国際協力を求めている。その具体策として、報告書は、移動経路を分断する鉄道や道路などのインフラ開発事業の評価、野性動物の密猟や違法取引の阻止、海洋保護地域の拡大、湿地・干潟・沿岸域の再生等を提言している。

情報源 国連環境計画(UNEP) プレスリリース 報告書『Living Planet: Connected Planet』(PDF)
国・地域 国際機関
機関 国連環境計画(UNEP)
分野 自然環境
キーワード 渡り鳥 | 国連環境計画 | UNEP | 湿地 | 沿岸域 | 生態系ネットワーク | ボン条約 | 移動性動物 | コウモリ | 移動経路
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