ドイツ連邦環境省は、東部ドイツの褐炭採掘跡地の浄化再生を目的とした2013-2017年事業の契約書案と予算額が、連邦・州合同作業部会において合意されたと公表した。契約書案は、該当する州の州議会と連邦省庁が承認すれば有効となり、汚染地域における環境再生と経済活性化を生み出す浄化再生事業を継続することが可能となる。この褐炭採掘跡地の再生事業は、ドイツ統一の結果うまれた成功事例の1つであるという。レトゲン環境大臣によると、これまでの事業で、ドイツ中部と東端部ラウズィッツ地方では、「採鉱の荒れ地」から、壮大な自然保護と観光業の発展の可能性を持つ近自然型の湖水地帯が創出された。また、環境保護団体や地方自治体の貢献により、採掘跡地の景観は貴重な自然地域となって保全され、さらなる発展が可能となっているという。これまで、この浄化再生事業には、合計で約90億ユーロが投入された。すでに基本的鉱山技術による浄化再生が進み、計画されたほぼ全ての人工湖に注水が行われた。今後の重点は、水質の確保と地下水の再上昇への対策となる。