海外ニュース


 欧州都市住民の3分の1が高濃度の大気汚染物質に曝露、欧州環境局が報告

発表日:2012.09.25


  欧州環境局(EEA)は2012年9月24日、『2012年欧州大気質報告書』を発表した。報告書によると欧州都市住民の3分の1が、深刻な健康被害や早死をもたらす高濃度の浮遊粒子状物質(PM)や地表オゾン(O3)の曝露を受けているという。EU基準より厳しいWHO参照値でみると、2010年では、EU都市住民の95%が、基準以上のPM2.5(2.5μm以下の微小粒子)やO3曝露を受けたことになる。O3曝露により農作物収穫量も減少した。また水系の富栄養化を招き酸性化の要因となる二酸化窒素(NO2)排出量はEU目標値を超え、発がん物質のベンゾピレン(BaP)排出量も増加した。二酸化硫黄(SO2)と一酸化炭素排出量は、EU基準を超えなかった。欧州委員会は、心臓や呼吸器系疾患、肺がん等の原因となる大気汚染対策を2013年の重点的政策課題とし、大気質関連の法制を見直すとしている。ポトチュニック環境担当欧州委員は「2013年を大気の年として、法制を強化し高濃度曝露問題解決を目指す」と述べている。

情報源 欧州環境局(EEA) プレスリリース 欧州委員会 プレスリリース
国・地域 EU
機関 欧州環境局(EEA)
分野 大気環境
キーワード 二酸化硫黄 | オゾン | EEA | 浮遊粒子状物質 | 報告書 | 二酸化窒素 | PM2.5 | 一酸化炭素 | 欧州環境局 | 大気質
関連ニュース

関連する環境技術