静岡県は、同県工業技術研究所と静岡大学工学部が共同で、コーヒーかす由来の活性炭で、コンデンサの一種である電気二重層キャパシタの電極材料を作ることに成功したと発表した。同県工業技術研究所では、処分費用の軽減と資源の有効活用のため、飲料残さを活用する研究を開始し、コーヒーかすから、市販のヤシ殻活性炭の2.5倍となる、1gあたり2,500平方mの表面積を持つ高品質な活性炭を作る技術を開発した。今回、この活性炭をシート化し電極材料を作製。電気二重層キャパシタを作った場合の性能は、現在使用されている最高グレードの活性炭に匹敵し、電気自動車に用いられているリチウムイオン電池の最大40倍のエネルギーを瞬時に取り出すことができた。産業廃棄物として処理されていたコーヒーかすを有効活用でき、経済性や環境性に優れたバイオマスの利活用に貢献できる技術であることから、今後、電気自動車の駆動用電源などへの普及を目指すという。