静岡県は、バイオマスによる熱エネルギーの利用実証プラントが、2011年10月1日から稼動を開始したと発表した。この実証プラントは、経済産業省の温室効果ガス排出削減量連動型中小企業グリーン投資促進事業により設置したもので、同県工業技術研究所と静岡油化工業(株)が共同で開発した、コーヒーカスを固形燃料化し熱エネルギーとして回収するシステムの有効性を試験する。同システムは、飲料加工メーカーから回収されたコーヒーカスを、乾燥・ペレット化し、固形燃料に加工。その固形燃料をバイオマスボイラーの熱源として使用し、食品残さやコーヒーカスの乾燥等に再利用するもの。コーヒーカスの有効利用は、産業廃棄物の減少に寄与するとともに、その高い発熱量を利用することで、これまでの重油ボイラーを使った乾燥に比べ、二酸化炭素排出量の大幅な削減が可能になる。同実証プラントでは、1日あたりコーヒーカス5tの処理が可能で、年間810tの二酸化炭素排出量を削減することができるという。