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 東京大学大気海洋研究所、近年の地球温暖化の停滞は海洋熱吸収の増大によるものと発表

発表日:2013.07.22


  東京大学大気海洋研究所は、近年の地球温暖化の停滞は海洋熱吸収の増大によるものと発表した。20世紀後半以降、地球全体(全球)平均の地表気温は上昇の傾向を示しており、2001年以降の10年間の平均気温は、1961~1990年の平均に比べ約0.5℃高くなっている。しかし、21世紀に入ってからの気温上昇率は10年あたり0.03℃とほぼ横ばいの状態を示し、その原因は解明されていない。今回、同研究所の渡部雅浩准教授らのグループは、観測データを簡単な理論モデルにあてはめることで、2000年以降に海洋の約700mを超える深い層で熱の取り込み(熱吸収)が強まっていることを明らかにした。さらに、最新の全球気候モデル群による気候変化シミュレーションを解析し、少なくとも部分的には気候の自然変動である可能性を示した。これらの結果は、人為起源の気候変化による将来の地表気温上昇の推定をより確かなものにする上で、非常に重要な示唆を与えるものであるという。

情報源 東京大学大気海洋研究所 学術ニュース
機関 東京大学大気海洋研究所
分野 地球環境
キーワード 地球温暖化 | 気温 | 海洋 | 気候変化 | 気候モデル | 自然変動 | 東京大学大気海洋研究所 | 地表 | 熱吸収
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