(独)国立環境研究所と東京大学大気海洋研究所は、近年の北半球中高緯度における猛暑発生頻度の増加要因を解明したと発表した。猛暑の発生頻度の増加は、人間活動による温室効果ガス濃度の増加によって、海の表層の温度が上昇し、陸面が昇温することで、世界的に平均した気温が上昇したことによるとされている。一方で、近年は大気海洋内の自然のゆらぎ等の影響によって海の表層の温暖化が抑えられているが、北半球陸上では猛暑の発生頻度は増え続けていた。今回、海洋の自然のゆらぎや人間活動の影響を考慮した大気大循環モデルによる実験により、近年の猛暑発生頻度の変動要因を調査。その結果、海の表層の温暖化が緩やかな期間でも、亜熱帯から高緯度にかけての広い範囲では、人間活動の影響が猛暑の発生頻度を増加させていることがわかった。また、特に近年の中緯度での猛暑の頻発には、海洋の数十年周期のゆらぎの影響も重要であることがわかった。この結果は、海の表層の温暖化の停滞傾向が今後も続いたとしても、人間活動の影響で陸上の猛暑発生頻度は増え続けていくことを示しているという。
情報源 |
(独)国立環境研究所 報道発表
東京大学大気海洋研究所 学術ニュース |
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機関 | (独)国立環境研究所 東京大学大気海洋研究所 |
分野 |
地球環境 |
キーワード | 二酸化炭素 | 温室効果ガス | 国立環境研究所 | 気温 | 海洋 | 猛暑 | 温暖化 | 東京大学大気海洋研究所 | 人間活動 | 陸上 |
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