環境省は、平成26年1月31日に中央環境審議会から環境大臣に対して答申された「鳥獣の保護及び狩猟の適正化につき講ずべき措置について」を公表した。同審議会では、平成24年11月29日の環境大臣の諮問を受けて、中央環境審議会自然環境部会鳥獣保護管理のあり方検討小委員会において審議、中央環境審議会自然環境部会において、パブリックコメントの結果も踏まえ広範な検討を行った。同答申では、近年、ニホンジカやイノシシなどの種において、急速な個体数増加と分布の拡大による被害が顕著になっていることから、特に緊急を要するニホンジカやイノシシの個体群管理に焦点を当てて議論を深め、当該種だけに着目した従来の鳥獣保護法の考え方に沿った捕獲規制とその解除による「保護のための管理(保護管理)」という考え方から、当該種による被害対策はもとより、他の野生生物種や生態系の保全をも考慮した積極的な「管理(マネジメント)」に転換していく必要があるとされ、鳥獣管理につき今後講ずべき措置が取りまとめられている。