文部科学省は、(独)科学技術振興機構(JST)戦略的創造研究推進事業(新技術シーズ創出)の平成26年度戦略目標を決定したと発表した。同事業は、トップダウンで定めた戦略目標・研究領域において、組織の枠を超えた時限的な研究体制を構築し、イノベーション指向の戦略的基礎研究を推進する制度。今回、平成26年度の戦略目標として、1)社会における支配原理・法則が明確でない諸現象を数学的に記述・解明するモデルの構築、2)二次元機能性原子・分子薄膜による革新的部素材・デバイスの創製と応用展開、など4件を決定した。目標により将来実現しうる重要課題の達成ビジョンとして、1)の対象となる現象と応用分野に「自然現象(気候変動、集中豪雨・地滑り・竜巻・津波等の突発的な自然現象等)」、2)の達成により実現が期待されるものに「次世代の部素材・デバイスに求められる省エネルギー化、小型化、軽量化、及び新機能の創出」などを挙げている。今後、JSTにおいて、戦略目標の達成に最適な研究領域及び研究総括を選定し、4月から研究課題の公募を開始する予定。