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 理研など、太陽電池の接合界面に相競合状態を持たせ光電変換効率を向上

発表日:2014.08.01


  (独)理化学研究所と東京大学は、太陽電池の接合界面に相競合状態を持たせることで、光電変換効率の向上に成功したと発表した。絶縁体状態を示す強相関電子系の物質に光を照射すると、止まっていた電子がいっせいに動き出して金属になる。特に、絶縁体と金属の状況が拮抗して相競合状態になっているときに、光照射による絶縁体相から金属相への相転移が起きやすく、この過程で1つの光子が複数の電子を励起する多重キャリア生成と呼ばれる現象が起きている。次世代太陽電池として注目されている強相関太陽電池では、この現象による光電変換効率の飛躍的な向上が期待されている。今回、共同研究グループでは、強相関電子系酸化物と半導体の界面に相競合状態を持たせた太陽電池を作製。化学組成などを調整すると、磁場によって太陽電池の光電変換効率を変化可能であることを発見した。また、このような磁場依存性を示す接合は、それ以外の接合に比べ光電変換効率が高いことを明らかにした。今後、材料や素子の構造を改良していくことで、強相関太陽電池が実現可能になると期待できるという。

情報源 (独)理化学研究所 プレスリリース
(独)理化学研究所 60秒でわかるプレスリリース
機関 (独)理化学研究所
分野 地球環境
キーワード 太陽電池 | 理化学研究所 | 東京大学 | 絶縁体 | 光電変換効率 | 磁場
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