理化学研究所は、東京大学、九州大学、国立環境研究所らとの共同研究で、気候変動に大きな影響を与える粒子状の大気汚染物質である「すす(黒色炭素)」の北極域への輸送メカニズムを解明したと発表した。大気中を浮遊するエアロゾルの一種である黒色炭素は、北極圏の雪や氷の上に降り積もり、その色を黒く変えてしまうため、太陽光の反射率を低下させて地球温暖化を促進すると考えられている。今回、スーパーコンピュータ「京」を用いた超高解像度シミュレーションを実施した結果、従来の低解像度のシミュレーションよりも、雲や雨によって除去されずに残るエアロゾルが多く、人間活動が活発な中緯度帯から北極圏への黒色炭素輸送量の推定を行うことができた。今後、より高性能なスーパーコンピュータの性能を駆使することで、不確実性を減らした気候変動予測が可能となり、全球気候変動の見積もりが大幅に改善できる可能性があるという。
情報源 |
理化学研究所 プレスリリース
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機関 | 理化学研究所 東京大学 九州大学 |
分野 |
地球環境 大気環境 |
キーワード | 気候変動 | 国立環境研究所 | 理化学研究所 | 東京大学 | 九州大学 | エアロゾル | シミュレーション | 北極 | 大気汚染物質 | 黒色炭素 |
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