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 九州大、風力発電所における風車の相互干渉の影響調査を実施

発表日:2014.09.01


  九州大学は、北九州響灘に面する風力発電所を対象に、リアムコンパクト数値モデルを用い、「風車後流の相互干渉」の影響調査を実施したと発表した。風車後流の相互干渉は、前方に位置する風車ブレード回転より発生した乱気流が後方の風車に影響を及ぼし、風車の故障や発電量の低下を引き起こす現象。響灘風力発電所では、東風および西風が発生した場合、3号機~10号機の風車がほぼ直線的に並ぶことになり、この現象が懸念された。今回の調査では、風車後流の相互干渉を模擬するため、受風面内には抵抗モデルを適用し、ナセルおよびタワーは風の通過の無い「物体」として近似した。その結果、風向に応じて各々の車立地点では気流性状に違いが確認されたが、風車の故障に繋がるような大きな乱流強度の値は検出されなかった。今後、風力発電を産業として適切に普及・拡大させていくためには、地形や建物から発生する乱気流と、風車ブレードの回転により発生する乱気流が複合的に発生する状況を高精度に予測し、それらの影響を精査可能な数値風況診断モデルの確立が急務であるという。

情報源 九州大学 プレスリリース(PDF)
機関 九州大学
分野 地球環境
環境総合
キーワード 風力発電 | 九州大学 | ブレード | 数値モデル | 風車 | 乱気流 | 風況
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