(独)物質・材料研究機構(NIMS)、京都大学及び九州大学は、水素吸蔵特性をもつ銀ロジウム(Ag-Rh)合金ナノ粒子の電子構造を初めて観測したと発表した。元素の周期表中で水素吸蔵特性をもつパラジウム(Pd)の両隣りにあるRhとAgは水素を吸蔵する能力を持っていないが、Ag-Rh合金ナノ粒子はPdと同様に水素を吸蔵する。今回、この特性を有する謎の解明を目指し、その電子構造を観測。その結果、Ag-Rh合金ナノ粒子は、AgとRhが原子レベルで混成し、電子構造はPdと極めて類似していた。この類似性が水素吸蔵特性と関係していると考えられる。この研究成果から、Ag-Rh合金ナノ粒子は、その電子構造の観点からPdと同様に水素吸蔵のみならず有用な触媒となる可能性も示唆された。今後、その性質と物性などに関して共同研究を進めて行く一方、同合金ナノ粒子の他、様々な新機能性物質が産業に展開できるよう、電子構造や原子配列に関するデータを提供し、データを活用した設計型物質・材料研究の基盤を形成していくという。
情報源 |
物質・材料研究機構(NIMS) プレスリリース
京都大学 研究成果 九州大学 プレスリリース(PDF:482KB) 科学技術振興機構(JST) 共同発表 |
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機関 | 物質・材料研究機構(NIMS) 京都大学 九州大学 科学技術振興機構(JST) |
分野 |
地球環境 |
キーワード | 水素 | ナノ粒子 | 九州大学 | 物質・材料研究機構 | 京都大学 | NIMS | パラジウム | ロジウム | 吸蔵 | 電子構造 |
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