(独)国立環境研究所及び京都大学を含む欧米・アジアの研究グループは、両生類の国際的な移送と検疫体制の不備が感染症「イモリツボカビ」の感染拡大を引き起こし、ヨーロッパにおける両生類多様性の減少を招いていると発表した。これは、最近ヨーロッパで流行している両生類感染症「イモリツボカビ」について、世界各地の両生類の感染状況や、感染実験による感受性を調査し、さらに両生類および菌のDNAを調べることで、同菌の起源と、今後の生態リスクについて解析を行ったもの。その結果、1)有尾類(イモリやサンショウウオ)にのみ寄生し、高い病原性を示すこと、2)起源はアジアで、アジア産の有尾類とともに数千万年、共生していること、3)人為的にヨーロッパに持ち込まれ、ヨーロッパ地域の有尾類は抵抗力がないため、今後壊滅的な被害を受ける可能性が高いこと、が明らかになった。この研究成果は、病原菌という目に見えない生物相における生物多様性および地域固有性の重要性を示すとともに、グローバル化が生物多様性にもたらす影響の重大さを示しているという。
情報源 |
(独)国立環境研究所 報道発表
京都大学 研究成果 |
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機関 | (独)国立環境研究所 京都大学 |
分野 |
自然環境 |
キーワード | 生物多様性 | 病原菌 | 国立環境研究所 | 京都大学 | 感染症 | 固有種 | 両生類 | ツボカビ | 有尾類 |
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