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 兵庫県立大学など、シカの季節的な採食戦略を解明

発表日:2020.10.15


  兵庫県立大学・兵庫県立人と自然の博物館、京都大学、森林総合研究所および国立環境研究所の研究者からなる研究グループは、シカが採食した植物の構成を詳細に調査し、植生が衰退した森林にシカが留まり、生き延びることができる仕組みの一端を見出したと発表した。京都大学芦生研究林(京都南丹市)では、シカの増加と採食圧の増加によって草食動物が嗜好する林床植物が減少し、その一方で「不嗜好植物」の群落が拡がるといった変化が進んでいる。こうした森林生態系の変化はシカの食物構成に少なからぬ影響をおよぼしており、糞のDNAバーコーディング解析による植物種の同定が試みられている。今回、既往研究の方法や成果などを踏まえ、2015・2016年度に餌資源の詳細調査や糞サンプルの網羅的な分析を行ったところ、シカは冬から春にかけて不嗜好植物(スギなどの常緑樹やユズリハなどの有毒植物)を多く摂食し、夏・秋は嗜好植物(ミズキなどの落葉広葉樹等の落枝落葉)を中心に食べていることが明らかになった。

情報源 兵庫県立人と自然の博物館 新着情報
森林総合研究所 プレスリリース
国立環境研究所 報道発表
機関 兵庫県立人と自然の博物館 兵庫県立大学 森林総合研究所 国立環境研究所 京都大学
分野 自然環境
キーワード 国立環境研究所 | 森林総合研究所 | 京都大学 | 南丹市 | DNAバーコーディング | 兵庫県立人と自然の博物館 | 京都大学芦生研究林 | 採食圧 | 林床植物 | 不嗜好植物
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