環境省は、福島県で計画されている(仮称)田人風力発電事業計画段階環境配慮書について、平成26年12月19日付けで経済産業大臣に対し環境大臣意見を提出した。同事業は、(株)ユーラスエナジーホールディングスが、福島県いわき市田人町で、総出力最大で36,000kWの風力発電設備を新たに設置するもの。事業実施想定区域及びその周辺は、標高700m程度の低山帯で、広葉樹二次林、植林地及び牧草地を主とする。オオタカ、サシバ、ノスリ等の主に里地里山に生息する猛禽類が生息し、朝日山山頂は眺望点及び人と自然のふれあいの場となっている。今回の環境大臣意見では、1)対象事業実施区域から除外できない重要な動植物及びその生息地・生育地等がある場合は、これらへの影響を回避する又は極力低減できる風力発電設備等の配置計画を作成すること、2)特定植物群落のイヌブナ林は対象事業実施区域から除外するか、改変等の影響を回避すること、3)主要な視点場及び人と自然との触れ合いの活動の場の改変を避けること、等を求めている。