東京農工大学は、(独)産業技術総合研究所などとの共同研究で、オイルを高蓄積する海洋珪藻Fistulifera solarisの全ゲノムを解読し、オイル合成の代謝経路を明らかにしたと発表した。光合成を行う微細藻類が生産するオイルを用いたバイオ燃料生産は、二酸化炭素の排出削減効果が見込め、さらに食糧との競合が起こらない等の利点を有することから、社会の持続的成長を支える再生可能エネルギーの一つとして注目されている。今回ゲノムを解読した珪藻は、細胞増殖しながら迅速に大量のオイルを蓄積することができるため、高いオイル生産性を示している。バイオインフォマティクスの手法を適用しゲノム構造を再構築した結果、42対の染色体、約2万個の遺伝子を持つことを明らかにした。また、当該株はオイルを蓄積しながらも、同時にその一部を分解し、細胞増殖のためのエネルギーを得ている可能性を突き止めた。さらに、微細藻類では初めて、異質倍数体ゲノムを持つことを発見した。この成果は今後、バイオ燃料生産性の向上が期待されるという。
情報源 |
東京農工大学 プレスリリース
東京農工大学 プレスリリース(PDF) |
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機関 | 東京農工大学 |
分野 |
地球環境 |
キーワード | 再生可能エネルギー | バイオ燃料 | ゲノム | 代謝 | 微細藻類 | 東京農工大学 | 珪藻 |
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