群馬大学は、汎用プラスチックとして普及しているポリエチレンテレフタレート(PET樹脂)の原料であるテレフタル酸を食用に適さない(非食用)バイオマス資源から簡便に生産する方法を開発したと発表した。従来、PET樹脂は化石資源である石油や天然ガスから生産されており、CO2の排出削減・固定化の観点からもその原料を食料問題と競合しない非食用バイオマス資源へ転換することが特に望まれている。今回、トウモロコシの芯からPET樹脂の原料であるテレフタル酸を簡便な化学プロセスのみで合成することに成功した。また、そのバイオマス炭素含有量について、国際標準規格を用いて測定することで、合成したテレフタル酸がバイオマス由来の炭素のみからできていることを証明した。バイオマス資源から汎用プラスチックが生産可能になれば、CO2の固定化につながる。特にPET樹脂は使用量が多いため、開発した方法が実用化されると計算上、日本国内だけで年間約97万トンのCO2固定化となり、循環型社会構築に大きく貢献できると期待されるという。
情報源 |
群馬大学 プレスリリース
群馬大学 プレスリリース(PDF) (独)科学技術振興機構(JST) 共同発表 英国科学誌「Scientific Reports」 掲載論文 |
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機関 | 群馬大学 (独)科学技術振興機構(JST) |
分野 |
地球環境 ごみ・リサイクル |
キーワード | 循環型社会 | バイオマス | CO2排出量 | トウモロコシ | 排出削減 | テレフタル酸 | 非食用 | PET樹脂 | 群馬大学 | CO2固定 |
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