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 東京大など、永続的に熱エネルギーを保存できる「蓄熱セラミックス」を発見

発表日:2015.05.12


  東京大学と筑波大学は、永続的に熱エネルギーを保存できる「蓄熱セラミックス」という新概念の物質を発見したと発表した。蓄熱材料には、レンガやコンクリートなどの与えられた熱がゆっくり冷める材料と、水やエチレングリコールのような固体-液体相転移の転移熱を利用する材料があるが、いずれの場合も熱エネルギーを長時間保存することはできず、時間経過に伴い自然に放出されてしまう。今回発見した物質は、チタン原子と酸素原子のみからできた「ストライプ型-ラムダ-五酸化三チタン」という物質で、蓄熱した大きな熱エネルギー(1Lあたり230kJ)を、60MPaという弱い圧力を加えることで自在に取り出すことができる。電流を流す・光を照射するという方法でも、金属状態と半導体状態の間をスイッチングできる物質であるため、今後、太陽熱発電システムや工場廃熱用の蓄熱材のほか、感圧伝導度センサーや、電流駆動型の抵抗変化型メモリー、光記録メモリーなどの先端電子デバイスとしての新部材としての可能性も期待できるという。

情報源 東京大学大学院理学系研究科 プレスリリース
筑波大学 注目の研究
筑波大学 プレスリリース(PDF)
機関 東京大学 筑波大学
分野 地球環境
キーワード 東京大学 | 太陽熱発電 | チタン | 廃熱 | 熱エネルギー | 蓄熱 | 筑波大学
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