東レ(株)は、中国の蘇州下水処理場において、処理コストを2割削減できる下水再利用プロセスの安定運転に成功したと発表した。経済活動や人々の生活から毎日排出される下水の再利用は、安定した水資源として今後のさらなる活用が期待されている。下水の再利用では、逆浸透(RO)膜を使用して再利用可能なきれいな水を得るが、RO膜の汚れ防止のため、従来は、砂ろ過前処理で汚れ成分を除去する方法が適用されていた。しかし、汚れ成分の多い下水では除去が不完全になり、RO膜が汚れてしまうため安定運転が難しく、また、RO膜面の汚れを除去する薬品洗浄の回数が多く、コストが高いという課題があった。今回のパイロット実証は、上海交通大学と共同で実施したもので、同社の限外ろ過(UF)膜をRO膜の前処理に適用することで、砂ろ過前処理法に比べてコストが2割削減できた。同社では、この成果を受けて、UF膜を水道浄水処理に加え、下廃水の再利用向けRO膜の前処理として適用拡大を目指すという。
情報源 |
東レ(株) プレスリリース
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機関 | 東レ(株) |
分野 |
水・土壌環境 |
キーワード | 下水処理 | UF膜 | RO膜 | 逆浸透膜 | 実証 | 東レ | 中国 | 下水再利用 | 上海交通大学 |
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