海洋研究開発機構(JAMSTEC)は、放射性セシウムが付着した東京電力福島第一原子力発電所(以下、東電福島原発)沖海底堆積物の再懸濁と外洋への水平輸送について発表した。JAMSTECでは、米国ウッズホール海洋研究所(WHOI)と協力して、東電福島原発南東沖の大陸斜面において、水中を沈降してくる粒状物を2011年7月から連続的に捕集し、2011年に発生した原発事故により放出された放射性セシウムの量を測定してきた。その結果、放射性セシウムが付着した東電福島原発沖の海底堆積物が沖合に向かって水平移動している様子を捉えることに成功した。粒状物からは事故から約3年が経過した2014年7月においても事故由来の放射性セシウムが検出されており、特に台風が通過した後等は、浅海域の海底堆積物が巻き上り、流れによって海中を大陸斜面まで素早く水平輸送されてくる様子がうかがえた。これらの成果は、東電福島原発沖堆積物の放射性セシウムがどれぐらいの時間で低下していくのかを推定するための貴重な資料になることが期待されるという。
情報源 |
海洋研究開発機構(JAMSTEC) プレスリリース
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機関 | 海洋研究開発機構(JAMSTEC) |
分野 |
健康・化学物質 水・土壌環境 |
キーワード | 海洋研究開発機構 | 堆積物 | ウッズホール海洋研究所 | 海底 | 福島第一原子力発電所 | 放射性セシウム | WHOI | JAMSTE |
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