住友電気工業(株)は、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)中空糸膜を用いた膜分離活性汚泥処理(MBR)用の大型モジュールを開発したと発表した。MBRでは、微生物(活性汚泥)槽の中に膜を沈め吸引ろ過するが、微生物自体による膜の汚れを防止するため、曝気して膜を振動させ、常時洗浄することが一般的である。しかし、この曝気には多くの電気エネルギーを必要とする。今回開発した中空糸膜は、高い柔軟性により膜が揺れやすく、その素材特性から膜が汚れにくい。また、単一素材ででき、他素材膜対比8~10倍の強度がある。この柔軟性と強度を併せ持つことで、膜の長さを長尺化し振幅を大きくすることにより、膜洗浄力も大幅に向上した。一方、膜を高密度に配置することにより、膜モジュール1台あたりのろ過面積も、最大約60m2と大きくすることができた。これらの結果、処理水あたりの曝気風量を下げ電気エネルギーを従来の2/3以下に低減するとともに、同一処理量あたりの設置面積も従来の約2/3にコンパクト化でき、コストを低減できるという。
情報源 |
住友電気工業(株) プレスリリース
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機関 | 住友電気工業(株) |
分野 |
水・土壌環境 |
キーワード | 水処理膜 | 微生物 | 排水処理 | 中空糸膜 | 住友電気工業 | 膜分離活性汚泥 | MBR | モジュール | 処理水 | エネルギー消費量 |
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