日産自動車(株)は、栃木県日光市に同社の最新の燃料電池車を納車すると発表した。燃料電池車は、水素と空気中の酸素を化学反応させて取り出した電気エネルギーを動力源とし、排出物は水だけという究極のエコカーといわれている。今回納車する燃料電池車は、同社開発の燃料電池スタックを搭載し、最高出力を90kWまで大幅に向上させ、最高速度・加速性能をガソリン車並みに向上させたモデルであり、事前のいろは坂の走行でも、優れた動力性能を示しているという。今後日光市は、同車を中学生のための水素科学教室や、観光促進のために使用していく予定であり、世界遺産や国立公園に囲まれた市内を、車と環境との持続的共生の重要性をアピールしながら走行することになる。また同社と日光市は、燃料電池車で巡る日光の四季ツアーや、小規模水力発電により水素を製造しその水素で走るCO2フリーの燃料電池車走行についても共同で検討を進めている。