森林総合研究所は、東京農工大学とともに、木材の主要成分の一つであるリグニンを原料とした新しい高性能なセシウム沈殿剤の利活用可能性について発表した。福島第一原子力発電所において発生した汚染水の浄化や発電所外の除染等のため、セシウムの除去技術の高度化が求められている。森林総研では、リグニンの利用法開発の一環として、微生物発酵による2-ピロン-4,6-ジカルボン酸(PDC)の生産システムを開発してきた。今回、PDCがアルカリ金属の一つであるナトリウムと錯体を形成し沈殿を生じる性質があることを発見した。また、放射能汚染水に含まれる主要放射性核種であるアルカリ金属の一つであるセシウムとの反応性が高く、ナトリウムが10倍の濃度で存在する環境下でも、優先的にセシウムと錯体を形成し沈殿を生じることがわかった。今後は、ストロンチウムとPDCの反応性を詳細に調べるという。
情報源 |
森林総合研究所 プレスリリース
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機関 | 森林総合研究所 東京農工大学 |
分野 |
健康・化学物質 |
キーワード | 森林総合研究所 | リグニン | 東京農工大学 | 放射性物質 | 放射性セシウム | 除染 | 沈殿剤 | ナトリウム | PDC |
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