気象庁は、2016年7月のエルニーニョ監視速報を発表した。同庁では、エルニーニョ現象など熱帯域の海洋変動を監視するとともに、それらの実況と見通しに関する情報を「エルニーニョ監視速報」として毎月1回(10日頃に)発表している。同庁では、2016年7月、エルニーニョ監視海域の海面水温が基準値より0.6℃低い値となったことや、太平洋赤道域の海洋と大気の状態から、エルニーニョ現象もラニーニャ現象も発生していない平常の状態が続いていると予測している。一方、秋の終わりまでにラニーニャ現象が発生する可能性が高い(70%)ということも報告されている。なお、今回(通算287号)から、エルニーニョ予測モデル等によるエルニーニョ/ラニーニャ現象の発生・持続・終息の可能性に関する確率予測表現(10%単位)の掲載が開始されている。