気象庁は、2017年1月のエルニーニョ監視速報を発表した。同庁では、エルニーニョ現象など熱帯域の海洋変動を監視するとともに、それらの実況と見通しに関する情報を「エルニーニョ監視速報」として毎月1回(10日頃に)発表している。今回の発表によると、2017年1月の実況は、1)エルニーニョ監視海域の海面水温が基準値と同じ値、2)ラニーニャ現象発生の判断に利用している5か月移動平均値の2016年11月の値は−0.4◦Cとなり、秋に発生したとしていたラニーニャ現象は発生期間が2か月と短いため、6か月以上持続するラニーニャ現象としての定義を満たさない、3)太平洋赤道域の海洋と大気の状態から、エルニーニョ現象もラニーニャ現象も発生していない平常の状態となっている。今後夏にかけて平常の状態が続く可能性が高い(60%)という。