九州大など、メコン川下流域の魚類への水力発電ダムの影響を予測

発表日:2016.08.19

九州大学は、長尾自然環境財団、香港大学、カンボジア内水面水産局など6ヶ国16の機関と共同で調査研究を行い、インドシナ広域における、水力発電ダムや温暖化における淡水魚類多様性に対する影響を明らかにしたと発表した。メコン川下流域では、現在、多数の水力発電ダムの建設が計画されており、魚類生物多様性・内水面水産資源への影響が懸念されている。今回、魚類分布調査のデータを元に、様々な環境要因と各魚類種の分布の関係を解析した結果、新規ダムによってラオスで平均35%、カンボジアで平均22%、また場所によっては最大で60%ほど、魚類種数が減少することが予測された。一方、温暖化は、各種の分布域を狭め、多くの絶滅危惧種を新たに生み出すことが示唆された。加えて水温の低い上流への移動がダムによって阻害されるため、ダムによる負のインパクトをさらに10~20%以上高めることも予想された。この研究成果が、メコン川下流域における健全かつ持続可能な社会を構築する上での、重要な判断材料となることが期待されるという。

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