(独)新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、中国国家発展改革委員会及び安徽省政府との間で、鉄鋼産業向け省エネモデル事業を行う覚書を締結すると発表した。NEDOが鉄鋼産業向けの省エネモデル事業を中国で実施するのは10年ぶりで、中国を代表する馬鞍山鋼鉄に日本の進んだ省エネ技術である流動層式石炭調湿設備(CMC)を導入する。CMCは、省エネ効果と二酸化炭素の排出削減効果を合わせもった設備であり、コークス炉の排ガスを熱源とする流動層で、コークス炉に投入する原料炭を事前に乾燥させることで、コークス製造時のエネルギー使用量の低減を図るというもの。同モデル事業の実施期間は平成21年度及び22年度で、中国政府が2006年の「第11次・5ヶ年計画」で掲げた「GDP当たりのエネルギー消費量を2010年までに2005年比で20%削減する」という省エネ目標に大きく貢献することが期待されるという。